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□疑心上等
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君の事 信じてた

疑ったことなんかなかったはずだった



でも最近 おかしいんだ



何気ない何時も会話
一緒にいる時間が長くなるにつれ

自信のなかったことが
確信に変わってくもの

信じてるのに
何故か不安がよぎるもの


二つが私の中に湧き出た


その刹那 気づいてしまった
信じ切れてない自分が存在してしまった
そんな現実に





『結局信じてくれなかったよな』





その言葉
ひどく 冷たく 痛くて

何時までも
耳元に残ったまま 切なく響いて

後悔ばかりに襲われて
何年たっても縛られてる私


大切だから
失いたくないから
嫌われたくないから


そうならないためには
なにがなんでも信じなきゃ駄目なんだ


疑ったら
多分 壊れてしまう

疑ったら
また同じ思いさせてしまう
だから疑ってはいけない

きっとこれが正しいんだと

そうやって
疑心を全て呑み込む事を
私は覚えた筈だった







だけども
未だに奴は 私の中にいた


疑ってばかりの イヤな自分


こんなの嘘だ
アンタは消えたハズだと

思っても願っても

アンタはこっちを見て嘲笑う


怯える私を見て 楽しそう
ニヤリと笑った





嗚呼
また繰り返してしまう
もう駄目なんだ

そう思っていた時
君に救われた





『上等だ。疑って掛かってこい。』




その言葉
ひどく 温かく 柔くて

何時までも
耳元に残ったまま
優しく響いて

何年たっても縛られてた私
不安が一瞬で融かされ
縛られていたモノから
解き放たれた


それは
当たり前のことであって

決して
間違いなんかじゃなくって

逆に無くてはならないもの
そう君は教えてくれた


私は 嫌いな自分に

怯えることも 恐れる理由もなくなった


だって
君がいるから

疑ってしまう私がいたら
その時は
信じさせてやるって
笑って答えてくれた
そんな君がいるから





だから 私

もう大丈夫





.


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