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□兄離れ
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毎週、休日になると決まって訪れる『SOS団主催・市内不思議探索』は、涼宮家の用事とやらで中止となった。
なので俺は貴重な休日を無駄にしまいと意気込み、張り切って惰眠に取りかかろうとしていたわけなのだが、
「キョンくん、おきて〜!」
無情なマイシスターによって妨害されてしまったのである。
 
妹よ、今日は珍しく催し物のない貴重な休日なんだ。だからまだ寝かせてくれ。
「お寝坊さんはだめだよ!早くおきなさ〜い!」
「わかった!わかったから飛び跳ねるな!色々とやばい!」
 
やっと真心ある暴力を止めた妹は、歯を磨くために洗面所まで俺の腕を引っ張っていった。
やめなさい、袖が伸びる。
 
歯を磨き終わった俺と妹は、朝食を食べるためにお袋の作った飯の元へと足を運んでいる。
ちなみに、我が家は方針として朝食の前後に歯を磨くことになっている。
「ごっはん、ごっはん〜!」
あぁ、ご機嫌だな我が妹よ。
 
今日の朝食は焼き魚に味噌汁、それに漬け物。
うん、やっぱりここは日本だ。「いただきまーす!」
「いただきます」
さて、食べるとするか。
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