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□ある日の部室
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ある日、部室に行くと誰も居なかった。
長門すらも居ないとは珍しいな。
とりあえず部屋の片隅からパイプ椅子を引っ張り出しいつもの場所に座る。朝比奈さんのお茶が待ち遠しい。
 
することも無いので部室をボーっと眺めているとアコースティックギターを発見した。ハルヒがドラムセットなどと共に軽音楽部から強奪してきたのだろうか?
俺はアコースティックギターを持ち上げ弦を弾いてみる。なかなかいい音だな。
 
なんだか急に弾き語りたくなったので一番近い団長席を拝借し、ギターを弾き始めた。
なぜ弾けるかって?中学のころちょっとな。諸君等にもあるだろう?そんな経験が。
 
窓から入ってくる風と太陽光が心地いい。自然と和んでくるな。
誰も居ないこともあってか、それなりに声を出しているのだが、これがまた気持ちがいい。
こんなにいい気分だと嫌なことも忘れていくようだ。
ちょっと気恥ずかしい気もするが今度機会があったらSOS団のみんなに聞かせてやりたい気もする。俺の歌声も大変個性的なのだが。
どうせならSOS団だけじゃなく、日頃お世話になっている鶴屋さんや、森さん、新川さんたちにも聞いてもらいたい。朝比奈さん(大)にも。
でも今度みんなに聞いてもらったら朝比奈さん(大)はもう聞いたことがあることになるのか?まあどうでもいいか。
 
 
ただハルヒに一番聞いてもらいたい気がするのは単なる気のせいだろう。
 
 
 
「ある晴れた日のこと〜…」
 
 

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