Short Novel
□良妻賢母
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でも、この花があかねの頭に乗っているところで、誰にも害はねーんだ。
むしろ大歓迎といった感じで、誰も花を取ろうとはしない。
何しろ攻撃性が無くなるのだ。
少なくとも、俺にとってこんなに平和なことはない。
それに…
健気に家事をこなしているあかねは、正直可愛い…。
今もパタパタとせわしなく動き回っている。
何だか未来のあかねを見ているみたいだぜ…
はっ!
なっ何考えてんだ俺はっ!!
「何だか、あかねちゃんに任せきりで悪いわ。」
俺が一人わたわたしていると、かすみさんが申し訳なさそうに呟いた。
「いいじゃないの、たまには。
ここはあかねに任せて、お姉ちゃんはゆっくりしてればいいのよ。」
なびきがそう言うと、
かすみさんは「そうねぇ…」と言いながら、お茶をすすった。
そうそう、かすみさんも助かっていることだし。
俺も万々歳でテレビを楽しんだ。