Short Novel
□Congratulations.
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「Pちゃん?」
「ブイィー!」
良かった。居たんですね!
嬉しさのあまり、あかねさんに飛びつく。
あかねさんはそんな俺を、ギュッと抱きしめてくれた。
しかし
どうしたことだろう。
俺の顔に、ポタリと暖かい雫が落ちてきた。
「?」
慌てて顔を上げると、あかねさんが目を真っ赤にして泣いている。
ガァーーーン!!
なななな…泣いている!?
予期せぬ事態に、一瞬で頭の中が真っ白になってしまった。
「ブイ!ブイ!」
どうしたんですか!
何かあったんですか?!
体を必死に動かして訴えかけたが、
「大丈夫よ、Pちゃん。」
なだめようと、俺の頭をポンポンと優しく撫でてくれるあかねさんの肩越しに、
バツが悪そうにしてベッドに座っている乱馬と目が合った。
「ぶきっ!?」
なっ何故貴様がここに!?
あかねさんの部屋に、何故か乱馬がいることへ驚いたと同時に、一気に怒りがこみ上げてくる。
「ぶき〜〜っ!!」
そうか、貴様があかねさんを泣かしたんだな!!