Short Novel 2
□キミの笑顔 プラスα
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「ほっ、ほっ。」
まだまだ暑い日が続くけど、今日はわりとカラッとした空気だったから、
いつもより長い距離を走ることにした私。
夏はジメッとした嫌な空気が苦手で、最近少し短めにしていたんだけど。
やっぱりロードワークって、気持ちいい。
早く秋にならないかなぁ。
夏も好きな季節だけど、やっぱり走るには春や秋が一番だもの。
春はお花がきれいだし、秋は紅葉が素敵だし・・・
カーン カーン カーン
ん?
この音…何?
公園に足を踏み入れた瞬間聞こえてきた、何かを打ち付けるような甲高い音。
キョロキョロと辺りを見回してみると、どうやら向こうの木陰の方から聞こえてくるようだった。
私は音のする方へ近づき、茂みをかき分けながら、恐る恐る中を覗き込んでみた。
日陰になっていて良く見えないけど、確かに木の下に人が居る。
その人影は持っている金ヅチで、やっぱり木に何かを打ち付けているみたいだった。
それにしても、こんな朝早くからものすごい迷惑じゃない。
一体どこの誰が…
あれ??
頭に巻かれた白いハチマキに、火が点いた2本のロウソク…
この後姿って…