Short Novel 2
□バストバトル・リターンズ?
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「う〜さぶさぶ!」
寒気ことのほか厳しい季節。
川に落下してしまったらんまは、家に帰ってくるなり滑り込むようにしてコタツに入った。
可愛らしい女の子の姿で身を縮こませ震える様は、完全に小動物のようだ。
しかし。とっくに学校から帰ってぬくぬく暖をとっていたなびきとあかねにしてみれば、その行動は迷惑以外の何ものでもなく…
らんまが入ってきたことによってコタツに冷気が入り込んでしまい、姉妹が揃って小さな悲鳴を上げた。
「もう!アンタまだ濡れてんじゃないのっ」
コタツ布団を容赦なく引っ張るあかねに、らんまが涙目になって「鬼!」と吐き捨てる。
そうなれば二人のことだ。
しばし無言の睨み合いの末、コタツの中でゲシゲシと足のつつき合いが始まった。
勿論らんまは加減をするが、あかねの方は一切の遠慮がない。
ガツン!とあかねの本気蹴りが足のすねにヒットし、らんまが悲痛な叫び声を上げたところで、
それまでジーッと静観していたなびきがゆらりと動いた。
「むん!」
「どわっ?!」
たわわな胸をいきなり両手でわしづかみされたらんまが、今度は甲高い悲鳴を上げる。
何すんでぃ!と凄んだところで、まるで動じないなびきの視線はあくまでらんまの胸に釘付けだ。
「らんまくん、相変わらずのズッシリ感ね〜。もしかしてまた大きくなった?」
「えっ」
まさかと自身の胸をマジマジと見るらんまの横で、あかねもピクリと顔を歪ませた。
そんな一瞬の変化を見逃すはずもなく。
「悪いなぁ〜あかね。俺の方がだいぶ、で・か・く・て!」
得意になって胸を揺らしてみせるらんまに、
「調子に乗るな!」
と、まんまと挑発に乗ったあかねが怒りに任せて、げいん!とぶん殴る。
が、その時だった。
なびきがちょっと失礼などと言いながら、あろうことか今度は妹の胸をらんまにしたのと同じように、わしっ!と掴んだから大変だ。