Short Novel
□Smile again
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「とにかく俺は絶対短い方が好…
いや、だから。
俺の好みなんかどうでもいいんだけど…」
「乱馬。
ありがとう。嬉しい。
ウソでも嬉しい。」
こっこいつ…
もしかして本当にかわいい…
「隙あり!」
バッシャーン…
------ちゅんちゅん…
「…夢か…。」
目を開けると、布団の上だった。
朝日が射し込む窓からは、雀の鳴き声が聞こえて目を細めた。
昨日のことのように鮮明に覚えている、あの日。
夢だったことに気づいた俺は、寝惚けながらもムクリと起き上がった。
しゃこしゃこしゃこ。
…また見ちまった。
ボンヤリ歯を磨きながら、さっきの夢を思い出す。
俺と良牙の戦いの途中で、長かったあかねの髪が短くなっちまった、数週間前の出来事だ。
最近よく見る夢で、髪が切れるシーンの度に心苦しくなるんだが…
その後の、あいつの笑顔。
本当にかわいかったなぁ…。
おかげで、全然頭から離れねぇんだ。