Short Novel
□Innocent boy
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「ふぁ〜眠ぃー。」
学校帰り。
春の陽気に誘われて、乱馬が眠気まなこで歩いていると。
公園にさしかかった辺りで、ベンチにちょこんと座っている少年を見つけた。
ランドセルを背負ったその少年の年齢は…顔立ち、背丈からして恐らく小学校低学年くらいだろうか。
サラサラとした栗色の髪に、クリッとした大きな目が特徴的だった。
まだ日があるとはいえ、もう夕方。
一瞬…夕飯のことが頭をよぎった乱馬だったが、
公園のベンチに子供が一人、俯きがちに座っているのは心配だと、
その少年に話かけることにした。
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