長編

□誰かが背中を押したとき3
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早雲との電話が切れてから、数十分後。


真っ暗な山の中に、ポツンと光る駅。

その駅前のベンチで、乱馬とあかねはどうにかして帰る方法を考えていた。


しかし、お金を借りたくても交番は無く、駅員もいない。

こんな山の中の駅には、めったに人も通らない。


とりあえず電車に乗って、家の最寄り駅にかすみさんか誰かに迎えに来てもらい、払って貰おうかと考えた。


だか、お金は1円もなく、電話はもうかけられないのだ。



しばらく考えていた2人だか、
ふとそこで、あかねがくしゃみをした。

少し震えていて、寒いようだ。


昼間は割と暖かったが、さすがに秋の夜は冷える。


親父達の思惑通り民宿に泊まるのは不本意だが、
あかねが風邪をひいてしまうことの方が大変だ。

乱馬はため息をつきながら、口を開いた。



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