長編
□Sweet panic1
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ポカポカした暖かい日差しに、もう春ね…なんてボンヤリしていると。
「本当のところ、あかねと乱馬くんてどこまで進んでるワケ?」
ゆかに突拍子もなくそんな事を言われ、あかねは目眩がしてしまった…
放課後
親友である、ゆかとさゆりとで商店街にある喫茶店でお茶をして帰ろうということになり、お喋りに夢中になっていたのだけれど。
春の陽気に誘われている間に、話題はすっかり恋愛話になっていたようだ。
「何よ急に…!進むもなにも、親同士が勝手に決めた許婚だもの。何も有るわけないじゃないっ。」
「乱馬くんて、本当奥手ね〜。」
まるで呪文のように決まって言うあかねのセリフに、同じく何度も聞いたことがあるようなセリフが返ってくる。
さゆりもゆかも、全く進展のない2人の関係に、つまらないといった風に溜め息をついた。