長編
□なにがあっても４
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あかねが元に戻る兆しも見えないまま
数日が過ぎた。
「ムース、待ちなさーい！」
「どわあああっ勘弁してほしいだー！」
ドドドド…！
怒ったあかねがムースを執拗に追いかける。
最近練馬区内では放課後になると、
このような光景が度々目撃されるという。
乱馬の想像するような
乙女さとはちょっと違っているが、
あの日以来、
あかねは毎日のように
猫飯店へ寄り道しているらしい。
当然ムースが素直に受け入れるはずもなく、
なるべく出前などの都合をつけて
あかねを避けているのだが…
不幸な事に、
店にはそのあかねと利害が一致する
コロンとシャンプーが居る。
ことの次第を知った途端、
二人がくっつけば大団円！と
完全にバックアップ体制に入っており、
あかねを店で待たせたり
出前先を教えてしまう為、
このような追いかけっこが繰り広げられ
やがて名物化されようとしていた。
それに対し、乱馬は見て見ぬふりだ。
乱馬とあかねは、どうしたんだ？
経過を見守ると決めた天道家の面々も
どんどん悪化する二人の関係を
さすがに心配し始め、
やがて風林館高校でも、
二人の様子がどこかおかしいと
噂が立ち始めていた。
そんなある日…