トリハナニイロ

□トリハナニイロT
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アオイトリ本編+L'Oiseau bleu 翌日の事。



 さんざんヤられてようやく昼過ぎに起きたら、左手薬指に何故かキッツイ痣が出来てた。

 なんだコレ、

 て、考えられるのはヤツしかいないけど。

 動けない私に着替えをやっと持って来た強姦魔、もとい古賀に指を突き付けて尋問する。

「何ですかコレ」

 あ、と呟き何故か少し赤くなって目線をそらす。

「ええと。……虫刺され?」

「なわけないでしょ! 何してくれてんですか! てかこんなとこに痣付くまでってどんだけ!」

 なにあっち向いてんだコノヤロウ。

 むう。ずっと付けてた指輪外した理由もみんなに言わなきゃなんないのに。

 とりあえず絆創膏?

 むむ、と悩んでいるとヤツが微笑んで手を取った。

 ……何か企んでる顔……。

「隠したいんですか?」

 にこやかな笑みに不穏なモノを感じつつ、

「当たり前……」答えると。

「ではこれを」スッ、ぎぎゅ〜、

 っと、何を!!

「痛い痛いって! …ッ!?」

 関節をムリヤリ越えてはめられたモノ。

 華奢なリングにピンク色の石がおっきいのからちいさいのまで細かく帯状にデザインされた、指輪……。

 何だかやけにキラキラしいんですけど!?

「貴女に似合うと思いまして。お気に召しますか」

 そんな、はにかみながら言われても。

「気に入りません……?」

 そんな思わず頭を撫でたくなるくらいシュンとしないで!

「いえものすごくカワイイですが! てか、気に入る気に入らないの問題じゃなく!」

 このピンクぃキラキラした石はまさかもしや、、、

「ピンクダイヤだそうですが」

 んぎゃー!! やっぱりぃ!?

「んッ! なぁッ!? 抜けないし!!」

「そうでしょうねぇ、貴女の指のサイズより少し小さく作って頂きましたから」

 ヌケヌケとほざく男は超ご機嫌。

 かっ……確信犯ッッ……!

 洗面所に飛び込み石鹸で取ろうとするも、呪いがかかっているかのようにギュッと私の指にはまったままで。

 その様子を楽しそうに見ていた男に恐る恐る尋ねる。

「コレ…幾らデシタか…」

 彼は綺麗に微笑んだ。

「プレゼントの値段を訊くのはルール違反ですよ」


 ・・・・。







 月曜日、私が言い訳に苦心したのは言うまでもない……。



end.
('07.11.09〜11.21拍手お礼)
 

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