トリハナニイロ
□トリハナニイロU
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アオイトリU本編後のいつか。
「いいですか暁臣くん」
ちょっとここにお座りなさい、とベッドを叩く私。
素直にそこへ座る自分だけ服を着た彼に、上掛けを巻き付けただけの私は説教を始める。
「人の服を剥がしてはどこかへ持って行くのはやめて下さい。いくらだか聞きたくもないバカ高い服をいちいち購入するのもやめなさい。教師の給料でやりくりしている私に対するイヤミですか、挑戦なら受けて立ちますよ。お金を何だと思ってるんです、毎回毎回同じことをして飽きないんですかていうかオヤジですかワンピースが多いのはそういうことですか聞いてますか人の話?」
話しているうちにエキサイトしてきてバシバシ布団を叩く。
彼は聞いているのかいないのか、笑みは深くなるばかりで。
***
「いいですか暁臣くん」
ちょっとここにお座りなさい、とベッドを叩く彼女は、最近気が付いたのだが、説教をする時だけ私を名前で呼ぶ。
ベッドの中で要求しても呼んでくれないのに、何故だろう。
今日はくん付け。
新鮮だ。
教師モードになるんだろうか。
しかし、上掛けを巻き付けただけの彼女は自分がどれだけ煽情的な姿なのかわかっていない。
自分がそうしたのはわかっているが、目のやり場に困る。
というか、また欲しくなる。
マズイな、まるで中毒だ。
話しているうちにエキサイトしてきたのかバシバシ布団を叩く彼女は頬が紅潮して、何だか可愛らしい。
その顔が見たくて叱られるネタを作っているんですよ。
と言ったらますます怒られるだろうか。
「聞いてますか人の話?」
きっ、と睨む彼女に微笑み―――
***
「私の選んだ服は気に入りませんか?」
「そおゆう問題ではありませんっ」
「では違うものを二人で買いに…」
「だから買うなっつってんの! やっぱり人の話聞いてないでしょ!」
「貴女が私の選んだ服を纏っているところを見ていたいんです」
「…………変態発言に聞こえるのは私だけですか」
「もっとも、生まれた時のままの姿が一番…」
「変態!オヤジ!理事セクハラ!!」
「冗談ですよ(嘘ですけど)」
「…遊んでますね?」
「まさか」
「…大体、クリーニングにいちいち出さなくても、」
「ですがいろいろ汚れ「だ―――!!あ―――!!」…」
「……///!(中途半端に服脱がせたまま突っ込むのはアンタでしょうが!)」
「〃……(そんな涙目で睨まれると理性が…)」
「……(やだって言ってるのに中にするし! あ、今日の分のピル飲まなきゃ)Σ」
「……(明日から連休でしたね。私の方は彼女が眠ったら済ませばいいか…)」
「…ξ(もうクローゼットに入らないのに…仕方ないか、着替え…)」
「…わかりました。」
「ふぇっ?」
「――っやぁっ、ッア! ん…ぁあッ、はぁ、あー…」
「クリーニングが終わるまで、こうしていましょうか、」
「っ!、ぁ、やっ…、いやぁ…ッ、やぁ、っも…」
「着替える必要も、ないですね、でしょう?」
「っは、アぁ、ーー、っダめぇ…、ン、ぁ…あッ…!」
「…っ、こっちが持たない… 」
「ぅゃあ! ッアぁん、あぁっん、ん、ん、ッーーーー…!!!」
「………ッ!、ふ、」
「、ひぅ……っ、、、ぃや…も、抜い…、」
「、、だって、まだ、クリーニン、グ、終わって、ません、よっ…、」
「ッア、あ、ぁあ、やあっぁあ、ゃ、こゎ、壊れ、ちゃ…ぁ、あ」
「…壊れても、大事に、しますから…」
「……っ、ぁ――――……」
「…………………。」
「クリーニング、出来上がってますよ」
「…………………。」
「でも買ってしまったものは、仕方ないから貰って下さいね」
「…………………。」
「今度から、クリーニングに出すだけにしますから(♪)」
「ΣΣ……………!」
私は誓った。
荷物が増えてもいい。
明日から仕事カバンに必ず着替えを入れておこうと………!
end.
('07.11.21〜11.27拍手お礼)