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□桃色遊戯〜秘密の指先〜
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だめ。

だめだめ。

いやぁっ…、

「……っ…」

んんっ、とくぐもった声を噛んだマフラーが吸いとっていく。

深い森の香りが脳を痺れさせる。


くちゅりと濡れた音をさせて、その人の指先がわたしのナカへ入ろうとするから、必死で――実際にはかすかな動きにしかならなかったけど――首を振った。


くるり、もう片方の手が私のふくらみの先を撫で、またわたしは喉の奥でくぐもった声を上げる。


くすりと笑みを漏らすその人の吐息に、ぼうっとなる。



暖房の効きすぎた満員電車の中。


たくさんの見知らぬ人々がひしめき合う、動く密室の隅。


壁と、背の高いその人の身体に隠されて――わたしは初めて味わう快感に、震えていた。







〜秘密の指先〜


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