color


□COLORING
2ページ/17ページ


彼に出会ってから、私の世界は初めてのことばかり。

誰かに心奪われることも、
誰かと想いを通じ合わせることも、

……その先のことも。




「…ぁ、やだ、宵暉先輩…やぁ…っ」

クニュクニュと小さい胸を大きな手のひらで直にいじられて、わたしは首を振る。
やだやだ、恥ずかしいの、やだぁ…っ!

ソファの上で、わたしを膝に横抱きにしている宵暉先輩はクスリと笑い、唇を耳に寄せながらささやいてくる。
わたしが宵暉先輩の声にも弱いって知っていて。

「どうして? 好きだって言ってくれたのに」
「ふぇ…、だって、でも…っ、や、ひゃあッ!」

尖った粒を指先で抓まれて、ビクリと身体が跳ねる。
キュ、キュと捻られる度ビクビク反応して、高い声が出てしまう。

「…夕翡のちっちゃい胸、可愛い」
「っふぅ、んっ……やぁ、きゃぁあんっ」

身を屈めた先輩は、そのままわたしの胸に吸い付いてきて。
チュ、チュッと音を立てて赤い印を付けていく。

「…ゃ、ぁんっ…は、ぁ」
「ね…食べていい? ここ」

舌先で、チロリと舐められたのは、今まで指でいじられていた、胸の粒。
だめ、というわたしの返事を待たずに先輩は口に含んでしゃぶってくる。

わたしの嬌声がアトリエに響いて。

宵暉先輩の大切な場所でこんなことをしているのが、信じられない。


イタリアに、絵画留学に行ってしまったと思っていた宵暉先輩が、戻って来たのは、さっき。
留学、っていうのは誤解で、ただ旅行に行っていただけだとわかっのも、さっき。

わたしが、宵暉先輩に告白して、先輩の気持ちを確かめたのもさっき……。



もう、部屋の主が戻ってくることはないと思っていたアトリエに連れてこられて、先輩に抱きしめられてから、どのくらい経ったのか。



「ん、んぅ…んん、ふは…っ」

唇にキスされて、ふにゃりと力が抜けたわたしをぎゅっと胸に抱き込んで、宵暉先輩はスカートの中に手を差し込み内腿を撫でた。

「っぁん! やぁあっ」

クッと曲げられた指が下着の隙間から中に入ってくる。
ブンブン首を振って、先輩の手を押さえた。

「ぁ…だっ…宵暉せんぱ…ぁ…っ」
「…そんなにイヤ? 僕に、こうされるの」

先輩の指が触れたところがクチュ、と濡れた音を立てる。
その音が、わたしの隠れた浅ましさを現しているようで、恥ずかしくて消えちゃいたい気持ちになる。

白状すると、宵暉先輩に触られるのは嫌じゃない。
というか、……ギュッてされるのも、キスされるのも、大好き。
雲の上にいるみたいに、ふわふわして、幸せ。

気持ちいい、と思う。

こんなエッチなことされて、ほとんど初めてなのに気持ちいいって感じる自分が、恥ずかしい。
イヤラシイ子だって、思われたくない…!

.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ