ゾロ×
□始まり
1ページ/3ページ
『おぅおぅ、今日もマリモは光合成か?ったく、ちったァ働けコラ!』
今日もコックは俺に突っ掛かる。
『…』
俺は目を閉じて寝たふり。
日常化している俺達の小競り合いに、他のクルーは反応せず、それぞれの時間を過ごしている。
コイツはいつも俺を見つけりゃケンカをふっかけてくる。
一体俺が何したってんだ…。分からねェ。
そんなに気に入らねェなら無視したらいいのによ…。
『てめェ、寝たふり決め込んでもバレバレだっつーの。』
ふいにコックが近づいてきて、俺の顔を覗きこむようにかがんだ。
『…マジで寝てんのか?』
さらに顔を近づけているのが気配で分かる。
…っ!近すぎだろ…っ!
コックの髪が俺の額に当たってサワサワする…あのキラキラした金糸みたいな髪が、すぐそばに…。
コックの匂いが、気配のほのかな熱が、すぐそばに感じられる…。
…クソ、やべェ…。
なんだか心臓がバクバクして…?!
早く行きやがれ…っ!