ゾロ×
□夢(★)
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『…ァ…ァ…ゾロッ…!』
熱い肌に手を滑らせば、コックは思わず吐息を漏らす。
濡れて額に張り付いた金髪を指先で分けてやれば、潤んだ瞳が俺を見る。
『…っ…いぃ…ぜ、来いよ…ッ!』
コックの手が俺の背中に回されて、俺もコックを強く抱き締めた。
『…コック…!』
このまま、離したくねぇ…!
『…ーィ、オーイ、ゾロ!サンジがメシだってよー!』
突然グラグラと両肩を強く揺さぶられ、バチッと目が覚めた。
目の前にはルフィ。きょとんとして俺を見ている。
『どした、ゾロ?なんか面白い顔してんぞ?』
『っ!…ぃ、いや、何でもねぇ!…夢見が悪くてよ。先行ってくれ。』
『おっ分かった。』
ハァ…夢か。
…なんつぅ夢だ。
よりによって、なんでクソコックなんだ?!
1番あり得ねぇし!
俺はうっすら汗をかいた顔を手でぶるんと撫でると、立ち上がろうとして、下半身の変化に気が付いた。
ッヤベ…!
体が落ち着くまで、そのままあぐらを組んだ姿勢で頭を抱えて背を丸めた。
クソ…クソコックのクセに…!
コックとは毎日喧嘩で…それだけだ。
それ以上でも、それ以下でもねぇ。
なのに何故あんな夢…?