ゾロ×
□恋のスパイス(★)
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『んナ〜ミさ〜んvVロ〜ビンちゅわ〜んvVオヤツのケーキです…V
野郎共!取りに来いッ!』
『キャッホーゥ!』
『サンジ君、これ挟んであるクリームなあに?すっごく美味し〜!』
『あァ、キャラメリゼしたナッツをクリームに混ぜてあるの。ウマイでしょ?』
『美味し〜!ね、ロビン!』
『このクリーム、洋酒も入ってて、大人の味ね。ナッツもとても香ばしくて美味しいわ。』
『ノホホ〜ッ幸せ〜vV』
『サンジ〜俺にも〜ッ!』
『ぅわ!絡まるなクソゴム!』
賑やかなオヤツの時間。
皆が集まって俺の作ったものを食べてくれるこの時間が好きだ。
だがいつも一人、数が足らねェ。
『マリモ。』
最近ゾロはいつもこの時間、昼寝している。
眉間にシワ寄せて、寝苦しいような顔で。
俺はいつも蹴り起こすんだ。
『オラ、起きねェと無くなるぜ!』
壁に背中を預け寝ているゾロの肩口に足を置き、グラグラ揺らした。
『アホコック…もっと優しく起こせ。』
パチ、と目が開き不機嫌面のゾロが俺を睨む。
『ハッてめェこそ、この時間に起こされんの分かってんだから、オヤツの後寝るようにするとか時間調節しやがれ。』
『いつ寝ようが俺の勝手だ。』
『けっマリモが。寝腐れろ!』
ゾロの側にオヤツの入ったトレーを置くと、皆の集まりの輪に戻った。
…俺は今までゾロがどんな気持ちで、この時の俺を見送っていたのか…
まるで知らなかった。
【恋のスパイス】