ゾロ×
□宣戦布告(★)
1ページ/6ページ
こんなの、ハナから間違ってんだ
男同士の戯れなんざ
暇潰しの欲求処理場
他に何の意味もねェ
だから、マジんなったら駄目なんだ
…これは決して、恋じゃねェ
【宣戦布告】
キッチン奥の倉庫に…濡れた音と、息遣い。
『ッく…ッあァ…ッ!』
ロクに明かりもない中でもわかる程白い、サンジの躰が一層反り返った。
*…*…*…*…*
情事の後、サンジは煙草に火を付けた。
『…フゥ―…』
長く、ため息のように紫煙を吐き出す。
『…じゃあな』
低く吐き捨てるように呟き、軽くシャツを羽織ると、早々にキッチンへと出ていった。
…最近、イラついてんな。
ゾロは倉庫の荷物に背を預け、サンジの背中を見送りながら、僅かに眉をひそめた。
*…*…*…*…*
サンジはイライラとキッチンのシンクに両手をついた。
…のめり込む。
お互いに、有り余る欲求を吐き合うだけ。
それだけなのに。
最近、ゾロの手が違う。
目が違う。
乱暴な中に、何か。
…何かある。
マリモの事がよく分からねェのは、毎度の事。
イラつくのァ、それに引き込まれちまう俺の方…。
『チッ…』
サンジは小さく舌打ちした。
*…*…*…*…*
きっかけは、バスルーム。
サンジが溜まったものを処理しようと耽っている所へ、ゾロが鉢合わせた。
ギョッと固まるサンジに、ゾロはあろうことか、被さってきた。
『…やってやろうか』
『ッバカじゃねェの?!』
『…その代わり、俺にもしろよ。…単調なのに飽きたんだ』
『…そういう事か』
自分ももうこの単調な処理には飽々していた。
ナミさんやロビンちゃんには、手は出せねェ。
次の島にゃァ、いつ着くか。
そこに店があるとも限らねェ。
…マリモの言う事も一理ある。
『…その条件、呑んだ』
初めは遠慮がちに欲求を吐かせるだけ、男同士だから淡々と。
それでも自分以外の手から与えられる快感は、相手が男という事を差し引いてもなお刺激的だった。
そんな日々を繰り返すうちに、それでは物足りなくなって。
行為は徐々にエスカレートし。
…遂には、サンジはゾロに抱かれるようになった。