×ナミ

□magic(★)
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『おっナミさん、こんな時間に…まだ仕事かい?』


夜、サンジが明日の仕込みをしていたキッチンに、疲れた顔をしたナミが入ってきた。


『えぇ、日誌をまとめてて。ここんとこ、書くヒマなかったでしょ。』

『そうだなァ、ずっと海が荒れてたからね。』


ここ4日程、グランドラインは大荒れだった。

風向きもクルクルと変わり、クルー達はナミの指示で帆を張り直したり、向きを変えたりと忙しく過ごした。

特に航海士のナミは次の風向きを読む為にほとんど寝ずに頑張った。

にも関わらず、こんな遅くまで仕事をこなそうと努める頑張り屋のナミを、サンジは愛しく思っていた。


『…頑張るナミさんは素敵ですが、倒れちゃあ何にもならねェ。今日はもう、休んだ方がいいですよ。』

『うん、ありがと。今日はもうヤメにしたの。でも、体は疲れて眠りたいのに、頭は冴えて眠れないのよ。』

『あァ、すげェ疲れてると俺もたまにあるよ。ぅし、待ってて、いいの作ってあげるよ。』


サンジは厨房に向かいカシャッガタッと鍋を取りだし始めた。


『でも風もようやく収まってよかったわ。』

『そうだね、ナミさんがいなけりゃアウトだったな、ありゃァ。』


他愛のない話をしながら、ナミはこの穏やかな空気を心地よく感じた。
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