ゾロ×
□過去拍手お礼・ゾロ
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【夜明け】
『…ん、もう朝…か…』
サンジはまどろむ意識の中で、ほぼ無意識に体を起こした。
横には、まだ寝息を立てて寝ているゾロがいる。
…腰、ダリィな…。
ったくマリモの奴、加減もクソもねェから…。
昨夜は久しぶりに上陸し、一味は宿を取っていた。
サンジはゾロと同室になり(なるよう仕向け)、つい先ほどまで、二人は肌を重ねていた。
…今日は朝市に行って買い出しだ。
クソ眠ィがこれも大事な仕事…。
ぼんやりする目を擦りながら、ベッドから足を下ろそうとした時、後ろからゾロの大きな腕が伸びて来てサンジの肩を抱きすくめた。
『ぅわッてめ…ッ』
そのまま後ろへ引っ張られ、サンジはベッドに逆戻り。
ゾロに腕枕してもらうような体制で、仰向けにバフンと倒れこんだ。
『まだいいだろ…。』
ゾロの掠れた声。
甘えたように聞こえるのは、気のせいか。
『ゾロ』
『久々に一緒のベッドだ。俺が起きるまで、このままな…』
勝手に決めて横向きになり、サンジを抱き寄せた。
素肌に直に触れる、ゾロの肌と毛布の心地よさに、サンジはあっさり諦めてゾロの方へ向き直り、腰に腕を絡めた。
『あァ…時間、止まんねェかな……』
そう言うと、額をゾロの肩口にこすり付けた。
気持ちのいいベッドのせいか、ゾロの甘えたような素振りのせいか。
サンジも自然に素直な気持ちが口をついて出ていた。
『あァ…そうだな…』
温かさに再びまどろみ始めたサンジに、ゾロが優しくキスをする。
気持ちいい…たまにはこんな、安らぐ唇も悪くねェ…な…。
二人は再び眠りに落ちた…。
end