小説仮面ライダーΣ(シグマ)

□第三章〜戦い〜第四話…ライダーの意味…
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研究所に着いた笙斗は、早速皮膚病のデータの解析を始めた。
(既存のウイルスか…)
そう思ったが、調べてみても、どのウイルスにも当てはまらなかった。
顕微鏡で見てもデータファイルには同一のモノがなかった。
ただ、そのウイルスには特定の習性があるのが判った。人間の血液型によって皮膚病の進行度が変わるのだ。
(そうか…アイツは確かRHマイナス…
…けど、この形は…)
気になるのは、まるで触手の様なものが2本伸びているのだ。
と、本郷が部屋に入って来て、『どうだった?』と笙斗の調べている現状を聞いてきた。
笙斗は病院での事や、ウイルスの触手の事、全て報告した。
本郷も判った事を話始めた。
『俺は最初の感染者らしい人に逢ってきた。その人は、ある貯水池で釣りをしていた時に、変な生物を見ているんだ』
「変な生物?」
『そうだ。聞いてみると、《飛んでいるハリネズミを見た》と!』
「えっ…?
それはニオイますね…」
『そうだ、ガンダの改造人のな。そこでだ、俺と2人で貯水池を調べに行こうか?』
「判りました!滝さんは?」
『滝は病院を回って情報を集めている。何か判れば連絡が来る筈だ』
「そうですか…じゃ、行きましょう!」
2人は研究所を出た。

貯水池に向かう途中で滝から連絡があり、「隔離病院の増え方が落ち着いてきたらしい」との事だった。

貯水池に着いたが、風の音しか聴こえない…あまりにも静かな場所だ…。
笙斗は池の傍に立つ…

……
……っ!!
微かに気配を感じた。
本郷が話す。
『どうやら、オデマシの様だなっ!』
池の水面に波紋が拡がってゆく…
波紋が大きくなると、中心から何かが飛び出したっ!!
空高く跳んだ何かがゆっくりと水面に立った…
ヤツは紛れもない改造人だ…
しかし、今まで笙斗が戦った改造人とは姿が違っている。肩には黒い翼を拡げ、それでいて体には複数の針の様なモノがビッシリと覆っている…
改造人が言う。
《フッフッフッ…やっと此処へ辿り着いたか。時間が掛ったねぇ…アクビをかいて眠くなっていたよ。》
笙斗は怒りを抑えつつ、改造人に話始める。
「お前、ただの改造人じゃないな…今迄の奴らと違う姿だが、まさか?」
《ほぉ〜っ、カエルジンから情報を得たみたいだねぇ。ならば隠す事も無いか…そうだよ、私は融合体のハリカラジンだ!》
答えたと同時にヤツは体の針の様なモノを笙斗に向かって翔ばしてきた!!
「速いっ!!」
まるで弾丸の様な速さだったが、間一髪でかわした!!
それを見ていた本郷は、(確かに強そうだ…融合した改造人の強さに、笙斗は倒せられるのか…万が一の時には…)

《良くかわせたなぁ…まぁ、まだ序の口だがね…ファッ〜っファッ〜!》
「貴様ぁっ!何故何も知らない人にウイルスを植え付けたぁぁっ!!」
笙斗は怒りを抑えきれなくなっている!!
ハリカラジンが言う…
《まぁ…暇潰し、かなぁ(笑)》
怒りが満ちた笙斗!!
「きっさぁぁまぁぁ〜!!
融合だか何か知らんが、俺は貴様を塵にしてやらぁぁ!!」
本郷は、
(マズイなっ、パワーを最初から上げなければ良いが…)と思いながら見ていた。
笙斗は構えた!
「へん…しんっ!!」
ベルトが現れ、「とおぉっっ!!」とJUMPし、ベルトの風車を回したっ!!
光が笙斗を覆い、仮面ライダーシグマになった!!

ダダッダ〜★つづく
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