短編六
□「あぁ、結婚!?」
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【ジャンル】現代パロ
【傾向】ラブコメ ルフィ妄想走り
【R度】0
【あぁ、結婚!?】
前回のあらすじ。
モンキー・D・ルフィは占い師の導きの元、Mドーナッツ屋で一人の青年と出会う。彼に一目惚れをしたルフィだったが、祖父から婚約者がいる事を告げられてしまう。
見合い話に納得がいかず、青年への想いを募らせながら悶々とする日々を送る。
ところが、運命とは不思議。見合い相手とは・・・なんとMドーナッツ屋で出会った青年。ゴール・D・エースだった。
互いに沈黙が走る。
指を向け合うエースとルフィ。二人はごくん、と息を呑むとその場で着席。
「と、とりあえず・・・」
「ん?」
エースはぺこり、とお辞儀をする。
「末永く、宜しくお願いします」
「えぇーー!?」
ルフィはぎょっと驚きの声をあげる。
「ちょ、ちょっと待てよ!お前、見合いに抵抗ないのか!?」
「お前が産まれた時に決まっていた事だからな」
顔を上げて、エースは当たり前のように返す。
「え、そんな前なの!?」
ルフィはガープに顔を向けると、祖父とエースの父ロジャーはにっと笑って応じる。
「俺達が若い頃に、自分達に男か女が生まれたら結婚させようって約束を交わしたんだ」
「んで、ワシには倅ができたがロジャーは遅く子供を作ってのう。孫娘のお前が産まれて、やっと成立となった訳じゃ」
な、なんだと・・。
ルフィはわなわなと肩を震わせて腰を上げた。
そんな軽い約束で自分達の未来を決められていたなんて。
「おれ、知らなかったぞ。こいつは知ってたくせに、不公平じゃんか!何で今まで教えてくれなかったんだよ!」
エースを人差し指で指し、ルフィは理由を問う。
「ワシが忘れとったからじゃ」
「なんだよソレ!」
いつもマイペースなルフィだが、祖父のフリーダムさにずっこけた。
あんなに悩んでいた見合い話が、こんな簡単に終わっていいはずがない。
ちらちらと、自分を覗いてくるエースにも同意を求める。