*Shiki* 4巻
□第92話
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食事。
二人は片手が使えないので食べずらそうだった。
ティティーが用意してくれた宿なので豪華なメニューで食卓が飾られ、その中にステーキがあった。ステーキを食べる時が本当に大変だった。
片手が使えないものだからナイフとフォークをセットで持つことができないのだ。
ハルキは切らないでそのままかぶりついたが、マナーが悪いとマーサに怒られた。
結局ステーキはマーサとクリスに切ってもらって食べた。
さらに最悪なことにクリスがシュウにワインを飲ませていた。
顔を赤くしてほろ酔い気分のシュウ。飲まされた量は少なかったが、いずれ何をするかわかったもんじゃない。
お風呂。
入るに入れなくて困った。
シュウはバスタオルを巻けば大丈夫だと言い張ったが、それだとポロリの危険性があるため、お互いのためにハルキが断固拒否した。
そこでクリスが水着なら見られても平気でしょ、と言ったので急遽水着を用意したが、手が繋がっているためシュウは水着を着ることができないということに気付いた。よって風呂は諦めた。
そして就寝時間になってしまった。
ハルキ「あのさ、シュウ……」
シュウ「な、なに?」
ハルキ「マジで一緒に寝るの?」
シュウ「う、うん……」
まだ手が離れないため一緒に寝ることを余儀なくされた。
ティティーは一人部屋を四人分用意してくれた。だから部屋のベッドはシングルだ。
シュウ「ハル、ふ、ふふふ二人で寝るには狭いスペースだねっ」
ハルキ「俺はベッドで寝る気なんかないよ」
シュウ「えっ?」
ハルキが出した案はこうだ。
シュウがベッドで寝て、自分はベッドの横の床で寝る。
手が疲れるだろうが、自分は日本人だから床で寝ても平気ということだったが……。
シュウ「それならアタシも床で寝るよ」
ハルキ「……はい?」
二人一緒に床で寝ることとなった。