女体化小説

□一致団結
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「う゛お゛っ!この手紙の山は何だぁ?」

俺が任務から帰ってくると談話室のテーブルには手紙の山。
しかも、一枚ずつボスが読んでいた。

「う゛お゛ぉい!ボスよぉ〜何、読んでんだぁ〜」
「あら、スクちゃんおかえり。これ全部貴女宛よ。あっ、紅茶でいいかしら?」
「紅茶でいいぞぉ。って、俺宛の手紙を読むなぁ!!」
「駄目だよ。スクアーロ邪魔しちゃ」
「シシっ。こいつら全員命知らずだよね」

俺の膝の上にはマーモンが。
隣にはベルが座った。
それでもボスは黙々と手紙を読んではその場で燃やす。

「マーモンにベル。あれは何の手紙だぁ?」
「全部スクアーロに求婚の手紙だよ」
「そう。命知らずのバカ達が手紙を送ってきたんだって」

その後でルッスーの話をまとめると…

以前、潜入捜査に入ったパーティーで何人かの野郎に好かれたらしく…
どうやら俺がヴァリアーだとは知らずに手紙をおくってきたらしい。

「はぁ〜ご苦労だな。そいつら」
「スクアーロは気にならないの?」
「ハァ?!興味ねぇー話は気にならないぜぇ。その前に手紙なんて読まないしなぁー」

そう言うと途端にボスの手が止まった。

「駄目だよボス。全て確認しなきゃ」
「なら、お前がしろ。ベル」
「い・や。だって俺、王子だもん」
「僕もしないよ。お金にならないし。ボスだって気になるでしょ?スクアーロに声をかけるバカ」

そういわれてまた黙々と手紙を確認するボス。

案外扱いやすいのか?

そう思っていると……

「スクアーロ。貴女宛にこんな物が届いてるわ」

とルッスーが持ってきた大きな箱。

「うわー。人が入ってたらいやだなー」
「人間じゃないみたいよ〜。軽いし」
「それでも気持ち悪くね?」

仮にも暗殺部隊のヴァリアーに気持ち悪いとまで言われたこのプレゼント箱。
一体中に何が入っているのやら……

ルッスーが恐る恐るあけたその中には……

某ランドの巨大ヌイグルミ。
と、メッセージカード

『親愛なる女神、スクアーロ様
貴殿に相応しいと思い贈らせていただきます。
これは特注で世界に一つだけの代物。
気に入っていただけたら幸いです』

後は名前が書いてあった。

「うわぁ…スクアーロにヌイグルミ…」
「いや、突っ込みはカードの女神だろぉ…」
「スクアーロは女神だよ。僕が保証する」

マーモンはキラキラした目(多分)で言ってくれた。

「どうする?スクアーロ」
「う゛お゛ぉい…俺にはそんな趣味はねぇーぞぉ…」
「なら貰っていいかしら?」

ルンルンなルッスーにヌイグルミを譲るとボスがいきなり立ち上がった。

「う゛お゛ぉい!どうしたんだ?ボス」
「そいつを渡せ」

ルッスーは訳もわからずボスにヌイグルミを渡す。
途端にヌイグルミを破りだすボス。
呆気に取られた俺ら。
するとボスの手には小さな機械が乗っていた。

「盗聴器だ」
「マジかぁ?!」
「うわぁー本格的に死にたいみたいじゃん。そいつ」
「ボス、はい、今回は特別にタダで粘写してあげたよ」
「みんな、はやいわねー。で、ご愁傷様」

ベルはもう粉々になったヌイグルミにナイフを投げつけ
マーモンはお得意の念写で居場所を特定し
ルッスーは盗聴器に向かって一言言うと握りつぶした。

「今回は僕が行ってもいいよ、ボス」
「いや、俺だよ。王子のモノに手を出すなんて生意気」
「……いや、俺が行こう」

そう言って三人で制裁を下しに向かった。


「スクアーロはどうするの?」
「どうするもなにも…俺が動く前に動かれたらどうする事もできねぇーだろぉ」

俺は三人が帰ってくるまで談話室にいる事にした。
残った手紙は全て焼き捨てて。

帰ってきたら何か作ってやろう。
そう思いながらルッスーと話し込んだ。

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