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□雪と過ち
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外は吐き気がするほど純白で
何もかもが跡形もなく埋まっている

俺もこの雪に混じって跡形もなく消えてしまおうか…

ぼんやりと小窓を見詰めながら感慨にふけった

まぁ…今の俺には無理な話だ
唯一無二の友人をこの手で殺し
何十と言う人を手にかけた

真っ赤に染まる地面が好きで
狂おしいほど求めてしまう

死体は全て
教団の裏に葬った

でも、足りない
もっと、赤が欲しい
悲痛な叫びが欲しい

血に濡れた愛刀を片手にとっていた
すると、

コンッ、コンッ

「神田?神田、いますか?」

ニヤリ…と怪しく微笑み

「あぁ、居るぜ。入ってこいよ」

優しく誘って

「失礼します」

ガチャッ…

「!!?」

ザクウッ…!!

入った所を
愛刀で切る

飛び散る血液
また愛刀は血に濡れる
白い雪さえ真っ赤にそめて…

END
 

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