book(back)

□さよなら
1ページ/2ページ

「じゃあな。ユウ」

何時か居なくなる。
分かってた

太陽の様な笑顔を
エメラルドグリーンの瞳を

ラビの全てを手に入れたいと思った処で
何一つ手に入りはしない事も…









ブックマン継承者のラビは
裏歴史記録の為に教団に来た

初めて会った時は
ラビがしつこく話しかけて来ることに耐えられず 幾度と無く罵声を浴びせた



それが好意へと 変わり始めたのは何時からだろう…

漸く好きになれた

なのに、運命は皮肉だ。



何故
ラビはブックマンなのだろう

幾らエクソシストとして
一緒に生活したところで
ブックマンとしてのラビを消す事は出来ない
記録の為に様々な場所に飛ぶラビに
選択肢は無い













「もう…行くのか……?」

余りに早すぎる

「うん。記録は十分とれたんさ。これ以上此処には居られないさ…」

『記録』
……またこの単語がでた
記録 記録って…いい加減にして欲しい
もっと、自分の思うままに生きてみろよ
記録何て忘れる位に
自由に生きろよ

ラビに浴びせたい言葉は幾つも有ったが
言ったところで何も変わらない事は目に見えていたので

何も言わなかった

「そうか…」

残念そうに言う俺に苦笑しながら
「わりぃ」

と、だけ言って
ラビは教団をたった
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ