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□愛スル君ヘ
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大好きな君に
沢山の愛を!
…埋め尽くす程の哀と共に
「お前なんか嫌いだ!」
ありゃりゃ?ちょっと腰を撫でただけでこの言われよう
「チッ…」
本気で俺を嫌ってる訳じゃ無い。
って、分かってるよ
でもね…たまには苛めたくもなるんさ
「そう♪なら俺、アレンと付き合うから」
あっさり別れ話を持ちかけてやった
勿論俺もユウが嫌いな訳じゃ無い
少し苛めたくなっただけ
悪戯したく
なっただけ
「ッ…!」
目を真ん丸くしたユウは
俺を見つめていた
−嘘だろ…?−
と、目で訴えながら
でもユウは
自分から謝れる程 器用な人じゃない
だから、更に溝は深くなる
「ハッ…好きにしろよ……」
精一杯の強がりだって分かった
その目が
哀しみに満ちていたから
まぁ、今回はユウが謝るまで 俺は何もしないけどな
ユウに背を向け
妖しく微笑んだ