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‥‥Attention!‥‥






「最近お前ら、動きが鈍いぞ」
動物園で脱走したというライオンの捕獲任務のあと、カカシが言った。
「そ、そんなことないってばよ!!」
真っ先に反応を返したのはナルト。
「…なんでそんなに慌てて否定するワケ?」
怪しいな〜…と言いながら目を細め、ナルトをみると彼はふいっと視線を外した。
「ナルトったら、最近変なのよ…。」
サクラが報告するように言った。
「そうなの?なんでよ?」
少し戸惑ったかのようにサクラはナルトを見、その後いつものようにそっぽを向いているサスケを見やった。
「…さぁ」
わからないといった表情でサクラは首をすくめた。
「へェ…」
カカシは頷いた。


「…ナルト、こっち来い」
解散させた後、帰ろうとしているナルトにカカシは声をかけた。
「なんだってばよ」
むっ、とした顔でカカシを見上げるナルトの頭をぽん、と叩く。
「最近…何かあったのか?サスケと」
「…別に…ない…ってば」
「(…図星なのね…)ほら、お前らがちゃんとしないと任務失敗、なあんてことになっちゃうデショ。」
「別にっ、なんにもないんだからオレに言われてもわかんねぇってばよ」
「…はぁ〜…」
意地になって認めようとしないナルトに溜息をつき、カカシは言葉を続けた。
「じゃあ、さっきサクラがいったことはなんなのよ?」
「…」
「最近、お前が変だって」
「…っ」
そこでナルトは、キッとカカシを睨んだ。
「カカシ先生には、わかんねぇってば―――――――っ!!」
頭の上に置きっぱなしのカカシの手を振り払うと、一目散に駆け出した。
小さくなっていくナルトを見て、カカシは小さく呟いた。
「…ったく、相当だねぇ…はぁ」


気まずい原因なんて知らないけど。

「任務に支障がでるのは困るんだよね…イルカ先生に任務失敗の報告書見せたくないしなあ…」
そういうと、カカシはシュッ、とどこかへ消えた。
多分、元凶であろうサスケのところへ。


上司もいろいろ大変です。









おわり。

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