05/23の日記

10:42
休日ごろごろ
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何故この日になったのかよくわからないカメの日に、KOM!KOM!!
みたいな感じで一生懸命テンションを上げております。
まだ最寄り映画館のタイムスケジュールは発表されていませんが、楽しみです。


そんなわけで、景気づけによくわからないいつものGFW小噺。

なかなかいい性格をしている守護神と、結構いいやつだった居候の話です。
拍手くださった方、ありがとうございました。




















『お嬢の父ちゃんのことなんやけど、僕は親父さんと呼ぶべきか兄貴と呼ぶべきか』
『その道のひとかな?』
『その道に近いとこ歩いとるやろ、あの御仁』
『いや、きみも』
『えっ』


---なんてことを話したのは数か月前で。
結局どうしたのさ、とたずねたところ、答えは。


『兄ィって呼ぶことにしたんや』
『ヤのつく自由業になりかけのチンピラってイメージだよなー』
『結局そっちの道からは逃れられなかったわけ?
肝心の彼は嫌がらなかったの?』
『嫌がっとったよ〜色んな意味で。熱線撃たれるかと思うたもん。
けど基本僕らが何やっても何言うても眉間に皺ぁ寄せて嫌そうな顔するやん?
もう気にせんことにした!』
『あんた最近来てなかったから知らねーだろうけど、色々面白かったぜー』

えっへんと(四つ足歩行故わかりにくいが)胸を張るアンギラス。
自分の見ていないところであったという面白い出来事を思い出しているのだろう、嘴でにやにや笑いするという高度な表情を浮かべるラドン。
そんな2体を前に、守護神は安心したように息を零した。

『ま、上手にやれてるみたいでよかったよ。
彼も根は悪い子じゃないし、ああ見えてお仕事とかも真面目にやるタイプだから、これからも仲良くしてあげてね』
『お母さんかよ』
『……っていうかなんや、お仕事って』
『随分前だけど。CMとか。メイク頑張ってたよ』
『『…………。』』

たっぷり1分の沈黙を経て、ラドンが『あぁ、あれか……』と遠い目をした。
アンギラスは未だに硬直している。

『俺、あれはてっきり、偉いヒトから丸め込まれたお嬢に頼み込まれたんだと思ってたんだけどな……』
『ちなみに彼本人が何か言ったりしたことってある?』
『ねえよ、っていうかあの野郎の目の前であの話したこともねえよ。
どうなるか火を見るより明らかってか、爆発炎上案件じゃねえか!』

もしかしてこの会話が聞こえる範囲にいねえだろうな、と警戒態勢を取るラドンの横で石化が解けたようにアンギラスが動きだした。

『僕、お嬢を人質にされて、恥ずかしくてたまらんのに仕方なくとか、そういう感じかなと思うとった……だからあの話には触れないでおいたのに……』
『いや、あの野郎のこったから、悪い奴がお嬢をこう……抱え込んで盾にしてさ。
「娘の命が惜しければ言うこと聞け!」とかやっても、「娘のいの」辺りでそいつのアゴから上だけ綺麗に吹っ飛ばしそうじゃね?
なあ、だから安心しろよ泣くんじゃねえよ……!
怖い目にあったお嬢はいねえし、恥ずかしい思いした怪獣王もいねえんだからよ……!』
『兄ィの渾身のボケやったんかなあ……ツッコミ、入れるべきやったんかなあ……』
『早まったこと言ってんじゃねーよお!!』


そこ、暴走やめなさい。妄想だけで泣くのもやめなさい。
そう思ったが。
予想より面白かったので、放っておくことにした。

それから。
もうちょっと頻繁にこっちに来ようとも、思った。
 


 

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