万感交交至る

□慈しみ
1ページ/1ページ


君の哲学を教えてよ

失うことさえ

恐れずに

雲のように


彼のように

純白ではないけれど…


此の性格を見破いてよ

許されたものにしか

与えられぬ

試練のようなものだから


其の手は逃げずに

滅びゆくことを

知りながらも

探して探して


何の輝きも

嘘らしく漂う


日の光より月の光

ばかり求める者たちの

微かな叫び声が

まるで水が氷に

変わるかのように

こなされてゆくのです



草木に潤いを与える

心々も其れを

渇望し争い

奪い合い

綺麗な真紅の液体に

哀しみを覚え

憎しみを植付けられ

回る回る

声が聞こえる

悪臭が充満しているかの

ように

膜の弾力も

耐える事ができず

自分で自分を

絶すこともできず


動かずに流れゆくまま

流される



退屈に噛み付いて

ひたすら働くのみ



この世のまやかしなど

自分の不信に過ぎず

信にたよれば

自らの崩壊も

消し去れるのであろう


走り続けて来た

君は満身創痍だ

ゆっくりでいい

心を開いて

価値観を分かち合おう


そう

ゆっくりでいいから

おいで

ここにおいで






Teru.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ