小説部屋
□赤い雪x後編x
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一瞬にして視界が赤く変わる時がある。
それがなぜなのかはわからない。
それは、自分が赤い鬼といわれたことに関係があるのだろうか。
わからない。
あの時も今も同じ。
正夢のようにぐるぐるとやらなければいけないことが
頭の中で回る。
やらなければヤラナケレバやらなければ
殺られる
ソノコトバが
アノトキノエイゾウが
繰り返し
繰り返し・・・
それが私をキョウキさせる。
大きい斧を持って近づいて来るチチオヤ。
その後ろで振るえ、怯えた目で見つめているハハオヤ。
ああ。そうなんだ。
邪魔なんだ。
でも、
アンタタチのタメにワタシハキエナイ。
その後すぐに赤が埋め尽くし、何も見えなくなった。