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□BUDDY
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『別々には無理だけど、二人ならきっとLを超えられる』
ワイミーズハウスの中でもツートップだった俺達はLに一番近い存在だった。
けれどそれは、親近感だとか、仲間意識よりもひたすらライバル心しか生まなかった。
もとより俺とあいつでは性質が違いすぎる。
お互い見ていて苛々するタイプだった。
Lへの想いも重なって、常に反発しあっていた。
もっとも。
喧嘩を売るのはいつも俺からばかり、だったが。
一番になりたかった。
常に俺を突き動かしていたのは、その一心で、それしかなかった。
どうしてそれほど一番に執着するのか、とか考えたこともなかった。
が。
やっとわかった気がする。
俺は一番になって認められたかったのだ。
それは何もLだけじゃあない。
他でもない、ニア。
お前に、認められたかった。
ただ、それだけだったんだ。
死ぬ間際だってのに、思い出すのはニアのあの憎たらしい、涼しげな顔ばかり。
自分でも笑ってしまう。
俺はきっと、ずっと独りなんかじゃなかったんだな。
ろくな人生じゃなかったが、それに気付けただけで上等だ。
俺はここで終わるけど、まだお前がいる。
お前がキラに勝ってくれさえすれば、俺は救われる。
なぁ。
そうだろ、ニア?
了
08/3/24up