短編
□答えはYesで
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2時間目、国語の時間。
授業の終わりに近づくに連れて騒がしくなっていくクラス。
とはいっても授業が終わるには後20分もあった。
先生の話が頭に入らずぼーっとしてたらいつの間にかあたしの視線は大好きな彼を追っていた。
大好きな彼を見ていられたのに。
窓から入ってくる風が涼しくて自然に瞼が重くなってくる。
(もう駄目だ…寝よう)
そういってクラスの騒がしさや彼の姿に別れを告げて瞼を完全に閉じた。
その時、
ヴーヴーヴー
(!!?)
騒がしい教室。
それでも分かるスカートのポケットから伝わる振動。
(…メール?)
振動の源、携帯を取り出してこっそりディスプレイを確認する。
受信フォルダを開けばそこには間違いなく大好きな彼、
「宍戸 亮」の文字があった。