短編
□体温急上昇
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「寒くなってきたねー」
秋になって冷たくなった風を感じながら言葉を発する。
返ってくるのは
「ん」
というそっけない言葉だけではあったがそれが彼のスタイルだし今更なことだった。
「暑かった頃が懐かしいなぁ」
そう言った瞬間
ちゅ、というリップ音と共に唇が重なった。
「どう、あっつくなった?」
にやにやと笑っているリョーマに言い返せない悔しさに反してあたしの体は体温があがっていくのを感じるばかりだった。
体温急上昇
(アンタが寒くなったら俺が暖めてあげるよ)
→アトガキ