「んだよ獄寺、キスだけで終わりな訳ねぇよな?」
「ったく、元気じゃねぇか。心配して損した」

どうしようかと思う程落ちていた様子だったが、これだけ減らず口を叩けるのであれば、大丈夫なのだろう。それに、これだけ性欲があるのならば、心配は無い様に思える。しかし、続く山本の言葉に、獄寺は眉間に深い皺を刻んだ。

「俺さ、ずっとヌいてねぇんだわ…なぁ、舐めてくんね?」
「はぁ?」

そう言うと、山本はいきなり立ち上がり、獄寺の方へ距離を詰めた。キスの所為か、少し育っていた山本の分身。それが丁度眼の高さにあり、獄寺は思わず視線を逸らした。

「俺任務頑張って来たんだぜ?ご褒美くれても良くね?」
「なっ、バカじゃねーの?」

頑張って来た事は褒めてやりたい。人を切り、血塗れになり、それでも感情を押し殺し、全て遂行して帰って来たのだろう。そんな山本の事を考えると、心が痛む。だから今日と明日は色々と世話を焼いてやろうと思っていたのに。

「あー、俺の事好きじゃねぇから出来ねぇ?」
「んな事…」
「ふーん、じゃあ、ホラ」

やってみろよ、と、硬さを持ち始めていた自分のモノを手にし、山本は獄寺の顔の前に差し出す。そして、早くしろよと言わんばかりに、躊躇っている獄寺の頬を、その肉棒でペチッと叩いた。

「っ…クソッ」

屈辱的だと思いながらも、獄寺は眼の前のモノに手を伸ばした。そして近付いて舌を出し、れる、と根元から竿を舐め上げた。先端に辿り着くと、亀頭を口に含んで舌先で包む。すると先走りが溢れ始め、その苦さに獄寺は眉を寄せた。

別に、口での奉仕が屈辱だったのではない。山本が自分の事を好きじゃないから出来ないんだろと言った事に、酷く腹が立ったのだ。

判ってねぇのはお前の方だ。

こんな事、山本以外の奴に誰がするか。男のモノを口に咥えるのも、まして自分から男に足を開くのも、山本だから許しているのに。山本だから…。なのに、何故伝わらない?そんなもどかしさが込み上げ、獄寺は瞳を潤ませた。

「ホラ、全部咥えろって」
「うぐっ…」

不意に獄寺の頭を掴んだ山本は、そのまま腰を押し進め、肉棒を口の中に埋め込み始めた。口淫の所為でさっきよりも体積を増していたソレは、獄寺の口には大き過ぎ、全部入れるには不可能に近かった。

口を大きく開けても限界はあり、獄寺は堪らず身を引いた。しかしそれを山本は許さず、獄寺の髪を掴んで頭を固定すると、もう一度腰を押し進めた。勢い良く中まで進入した肉棒の先端は喉を攻撃し、獄寺は苦しさから涙を零した。そして頭を固定された儘腰が動かされ、血管の浮き上がった自身が獄寺の口腔を出入りする。

「もっと舌使えよ、獄寺」
「ん、クッ…ぐぁ…ふぅ、ん」

そう言われても山本の動きは激し過ぎて、舌を巻き付け様にも吸い上げ様にも上手く行かない。一方山本は、舌に擦り付けたり上顎を擦ったりと、獄寺の口腔内を好き勝手に犯し続ける。そのうち腰の動きが速くなり、何かを察知した獄寺は思わず身を堅くした。

「全部飲めよ?」
「っ、ふ、ぅ…んっ!!ゲホッ…っ」

両手で頭を固定され、喉奥に精液を吐き出される。喉の粘膜に付着した液体はねっとりと濃く、獄寺は山本の手から逃れるとゲホゲホと咳き込み、口腔に吐き出された精液は舌や唇を伝い、そのまま湯の中に落ちた。その上、山本の射精はまだ止まらず、放たれた白濁は眼の前の獄寺の顔を汚す。顔に付いた液体にビクリとするが、それよりも喉奥が苦しくて、獄寺は咳を止める事が出来なかった。

「あーあ、全部飲めっつたのに」
「んな、事、無…理」

頭の上から、そんな声が降って来る。しかし反論したくても、今の獄寺には声を出すのも精一杯。酷く咳き込んだ所為で、自然と息も荒くなる。

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