『管理人恐怖体験談』

□おかえり
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あれは私が小学4年生頃のことだと思います。
祖父母の家で寝ていた時の話…
それは夏休みも後半に差し掛かろうかというお盆の最初の日でした、ふと夜中に目が醒めたんです。
まだ暗かったので、枕元の時計を確認しました。
はっきりしませんが、確か…2時半とか、そのくらいだったように思います。
『嫌だな…幽霊が出る時間だ…』
そう思い寝直そうとしていました。小学生ながら、そんな時間に目が醒めた自分が不思議でした。トイレに行きたくて目が醒める事は時々ありましたが、そんな感じでもなく『何でこんな時間に…』という感じでした…しばらく寝返りをうちながら寝ようとしていたのですが、頭の中ではその当時昼間にやっていた『心霊番組』での怖い話や写真などが思い出され、怖くて寝れそうになかったんです。

祖父母の家は昔からある平屋で夏はエアコンをつけず部屋の戸を開け放って眠るんですが…私と祖母の寝ていた部屋から玄関が見えるんです。
玄関の側の部屋には祖父が寝ていたんですが…何だかその方向というか、玄関の方がどうしても気になって布団から目だけ出してそっちを見たんですね。すると…玄関に男の人が立ってるんですよ。
ただの黒い影のようなはっきりした輪郭でした(不思議ですが、なぜか男の人だというのは、わかりました)
『何だあれ…』と思ったんですが、やっぱりその時は怖くも何ともなくて、ジッと見てました。でもあまりに微動だにしないその影に飽きてきて目をそらし寝ようとしたんです。寝ようとしても玄関にいる影が気になって寝れないんです。それでもう1度目だけ出して玄関の方を見たんですね。そしたらその影は家にあがっていて、祖父の枕元で祖父を見下ろしてたんです。
それに気付いた途端、祖父を迎えに来たのではないかと、とても不安になりました。そして『それ』が黒い影であることにかわりはなかったんですが、私には日本兵の軍服に鉄砲を肩に担いだ人だとはっきりわかりました。
そして祖父を睨んでいるというよりは、見ているという感じでした。
けれど私はその容姿がわかった途端『幽霊だ』と思い。何をするでもない、その影が怖くて仕方なくなったのです。私は真夏だというのに、布団を頭からかぶり、顔を出せずにいました。次はこっちを見に来るようなきがしたからです。
どのくらいそのままでいたんでしょうか。
私は、いつの間にか寝てしまったようで気がつくと朝でした。
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