紅い
□ただ
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ただ好きなんだ。
君がとても。
ただ好きなんだ。
だから、
ここまで書いて手が止まった。
私は何をそんなに思い悩んでいるのだ。
だから、一緒にいたい。
本当はそんなこと全然思ってない。
メール。
そのものが織り成すストーリー。
私の中で感動的なストーリーが広がっている。
あなたに伝えなければいけない思いはたくさんある。
たくさんある。
指だけで人生は作れないのよ。
今、あなたは何を思っているのだろう。
私が、こんなにもつらい思いをしていることをわかっているのだろうか。
絶えず一緒にいることがどんなに大切なことなのか、離れてはじめて分かる。
ふいに涙がこぼれた。
カチカチとなるボタンというものの音は、広がる波紋のように私をつつみこむ。
あぁ、ごめんなさい。
私のわがままだったわ。
ごめんなさい。
変わり行く世界がこれ以上私を苦しめなければいいのに。
自分で自分の首を絞めているように。
私は何度もカチカチと音をならした。
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あなたに会いたい。
メリットなんて、何もいらない。
ただ、
ただ、
会いたいよ。
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