one scene
□そんな相談僕にされても…
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…気付いてたよ、
君があいつを好きなことぐらい。
「何かさ…難しいね、恋愛って」
「そうだね…」
「まっちゃんはいないの?好きな人」
「…いるよ」
「いるんだぁ…誰、誰?」
いい加減気付いてよ…俺、キミが好きなんだ。
あいつばかり見てないで
キミの隣にいる、俺を見てくれないか?
「内緒〜」
「えーずるいよ!まっちゃん、あたしの好きな人知ってるじゃん」
「……だからだよ」
「え?」
「知ってるから言えない」
「…どういう意味?」
今ここで言うと、
きっとキミを困らせてしまう…
そして
キミとの関係も崩れてしまうだろう
「今のは聞き流して?深い意味はないから」
「…わかった。上手くいくといいね」
「うん」
上手くいくといいね…か。
そんな奇跡が起きればいいけど
「あ!今度、海連れてってくれるんだ♪」
「そうなんだ…よかったね」
「うん。水着、何色がいいかな〜?」
「可愛いから、何色でも似合うよ」
「もうっ!まっちゃん口うまいんだから…////」
精一杯出した勇気でさえも
キミは受け取ってはくれないんだね。
お願いだから
俺の前であいつの話なんかしないで…
つい、本音が出てしまうから。
そんな相談僕にしないでよ…