もじ
□白藤
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深夜ともいえる時間帯に、公園に向かって歩く土方と銀時。
そろそろ定番となってきている夜の散歩デートを、土方は煙草の煙を燻らせながら、まだ冷たさ残る空気と共に凄く好きだと感じていた。
その土方の前方をどこかまだ照れくさそうに歩く銀時が、昼間と違う自身にだけ見せる態度のような気がして土方は嬉しくなる。
「何?エロい事でも考えてた?」
ふと緩んだ口元を、銀時は振り向き様に見逃さず、冗談で指摘をする。
小さく笑った際に、ふわりと揺れる髪にそぐわぬおちゃらけてみせた顔も、今ならば許せると土方は己に対して苦笑した。
「馬鹿。オメーが…」
「多串くん!すげぇ白い!」