□キリリクetc
□ピンチは一種のチャンス
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(うわ…どうしよう…)
「ねぇ坊や?おねーさんと一緒に行かない?」
「──い、あ、結構、ですっ」
「結構?あらいいのね。じゃあおねーさんと一緒に行きましょう?」
「そっちの意味じゃなくてっ…」
熱斗はおねーさんと言うか、おねにーさんと言うか、おかまのおねにーさん達に捕まっていた。
それも、ここら辺で知らない人はいないというおかまの集団、チームおかまに捕まっていた。
「やっぱり小学生の坊やは肌がスベスベねぇー」
「ひっ!」
おかまの一人の指が、つつつ、と熱斗の頬を滑る。
ぞわぞわとした変な恐怖に熱斗の肌が粟立つ。
「ちょっと!あんただけずるいわよ!アタシにも触らせなさいよ!」
「抜け駆けは許さなくってよ!ワタシだってさーわーりーたーいー!」
「ひぁーっ!?」
熱斗はチームおかまの方々にもみくちゃにされながらも何とか隙を見つけて逃れようとするが、その度に抱きつかれたりされて身動きが取れなかった。
(っ…こんな時ロックマンや皆がいれば…)
今日ロックマンはPETのメンテナンスで熱斗の元を離れていた。
メンテナンスが終わるまで暇つぶしをしようと科学省から出てぶらぶらと散歩していたのだが…。