みじかいゆめ

□俺だけの彼女
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俺には、すっげぇ可愛い彼女がいる。閉じ込めて置きたいぐらい可愛いくて大好き 。

「ゆき先輩、俺のこと好き?」

学校の帰り道、みんなに聞こえる様にわざと大きめな声で聞く。

「もぅ急に何?」
「いいじゃないっスか〜。ね?早く言って下さいよ」
「言わなくても分かるでしょ…大好きだよ、 赤也」

そう言って微笑むゆき先輩が、そりゃもうすっげぇ可愛いくて俺以外に絶対見せたくねぇって思った。なのに俺以外の奴にもゆき先輩は同じ様に笑う。そんな可愛い笑顔、奴らに見せてんじゃねぇよ。「俺だけでいいだろ?」って言いたいけど、そんな勝手なこと言える訳なくて黙って奴らを睨むだけしか出来ない。ゆき先輩は、可愛いから勿論モテるし告白だってよくされる。まぁ最近は、告白する前に俺がボコボコにしてやってるけど……ゆき先輩は、俺だけのだってどうやったら証明できる?

「ゆき先輩…俺のこと愛してるっスか?」
「ん?愛してるよ」

あぁ可愛すぎる…ほら、みんなゆき先輩を見てる……殴りてぇ…ま、ゆき先輩いるから、それは出来ねぇけど…

「じゃあ、キスして」
「えっ!?や、ヤダよ……恥ずかしいし…」
「なんで?俺のこと好きじゃなかったんスか? へー、さっきの嘘だったんだ…」

ゆき先輩の涙目になって真っ赤になってる顔を見ると、もっとさせたいって思う。あ、俺って変態?ゆっくりとゆき先輩の顔が近付いてくる。本当、可愛い…見てみろよ。みんな俺たちのこと見てるぜ?俺は、ゆき先輩の腕を引っ張り見せ付ける様にキスをした。

「んっ!!…ふぅ…」

唇に舌を這わせるとビクってなって、俺を押して逃げようとする。そんな一つ一つが愛しくて愛しくて仕方ない 。もっともっと見せ付けて、俺だけのだって証明したい。

「んぅ…、もぅ…赤也!!」
「何?」
「…恥ずかしいから…」
「じゃあ、俺んち行きます?」

ゆき先輩は、目を丸くしてさっきより顔を赤くして俺を見た。

「イヤ?」
「…イヤじゃ…ない…」

男達の妬みを含んだ視線に、勝ち誇った笑みを返す。ゆき先輩は、俺のだって思いしれ。アンタらに、俺のゆき先輩を横取りするのは無理なんだよ。俺は、ゆき先輩の肩を抱いて「愛してる」っ て耳元で囁いて額にキスをした。


2007.04.29

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