書架
□愛しい理由
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この子を無条件に可愛いと思うのは、
まだ話しができないほど幼く、
本能的な庇護欲を刺激されるから。
大好きなあなたに似ていて、
その顔立ちに、あなたを重ねて見ているから。
どっちも間違いじゃないけれど、一番の理由じゃないと知っている。
この子を無条件に可愛いと思うのは、
この子を見るたび、大好きなあなたの言葉が浮かぶから。
「可愛いな」
顔中の筋肉を緩ませ、愛しそうに抱き上げる。
そんなあなたの溺愛ぶりに、私までもが感化されてしまったから。
あなたの愛情を、その小さな体いっぱいに受けとめて嬉しそうに笑う姿は、
私とあなたの笑顔も引き出して、小さな我が家に幸せまでも生み出してしまう。
私の手の中の小さな命は、我が家の偉大な天使なのです。
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