「あれ〜忍足コレどしたの〜?」 「なん?」 部活前のテニスコートの端っこでオレはいつも寝てる。 でも今日は目が覚めちゃって、隣に座ってた忍足をふと見上げた。 「ココ、首んとこ赤くなってるよ〜?」 「!?」 オレが忍足の長めの髪から覗く首筋を指差すと、忍足は慌てて手で隠した。 いつも冷静な顔してる忍足が、この時は顔赤くしてパニくってるみたいに見えた。 あ〜、もしかして…… 「キスマーク〜?」 「い、いやな…、」 「昨日は彼女と激しかったの〜?」 「そ、うやねん!お姫さんなかなか解放してくれなくてなっ」 へー、昨日は愛しの『彼女』と激しかったんだぁ。 オロオロしてんのは照れ隠しかな? 忍足って意外に可愛いヤツ。 「…………へぇ。彼女、ねぇ」 「!?っ岳人!?いっいや、これは―――」 「侑士顔色悪いんじゃね?」 「き、気のせいやろ!」 なんだぁ、忍足のヤツ。岳人が来たらキョドり始めたぞ。 つかなんか怯えてね? 「俺が保健室に連れてってやるよ」 「俺は元気や!!」 「でもちょっと顔青いよ〜?」 「ばっ、ジロー!」 ぅわー、なんか忍足必死だー。 岳人は岳人でずっと忍足のこと見てるし……あ、睨んでんのかな? 「………侑士、」 「っ……な、に?」 「Come, on.」 「!?ー岳人っやめ、謝るから許してぇーー!」 あー、忍足のヤツ完全に岳人に尻尾巻いてるよ。 飼い主と飼い犬みたいな関係に見える〜。 あーでも、忍足体調良くなると良いけど。 岳人も忍足が心配なんだろうなぁ。 ………あ〜、眠くなってきた………zzz... end. あとがき−at 保健室− → |