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□30話目
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−ボンゴレ本部談話室−
「「「………」」」
「……遅いな…」
同盟ファミリーとの定期会合の間ヴァリアーのところに預けていた由衣が帰って来ない
「ああもう、せっかく由衣の好みそうな匂袋を買ってきたというのに、本人がいなければ意味がないじゃないですか!!」
イライラしたように骸が言う
「はぁ!?おいてめえ、いつの間にんな物買ってやがった!?」
「骸様…昨日の会食いなかった…」
「ちょっ、クローム!!」
「ワォ!仕事サボってお土産買いに行ったの?死ね」
「お前が死ね」
由衣に会えないイライラで今にもケンカが始まりそうな室内
リボーンは一つため息を吐いて綱吉を見た
「おい、コイツらを黙らせ……ツナ?」
綱吉の様子がおかしい。眉間に皺がより、変にソワソワしている
「どうした?」
「リボーン…なんだか落ち着かないんだ…何か…嫌な予感がする」
綱吉の言葉に先ほどまでの口論がピタリと静まる
「沢田、俺がルッスーリアに電話をしてみよう。まだあちらを出ていないという事もあり得る」
「うん。お願いします」
了平が電話をかけている間も、綱吉の心は落ち着かない
「…沢田、由衣は既にあちらを出たそうだ。時間的にはとっくにこちらについていてもいい頃だ」
「「「!!」」」
「…まさか」
綱吉の先ほどの言葉と、了平の言葉に皆が顔をしかめる
「隼人、由衣を迎えに行かせた運転手と連絡とってみて。それと車の用意」
「はい」
皆の間に緊張感が走る
「十代目!運転手と連絡がつきません!」
本部からの連絡は運転中でも必ず応える決まりなのに、全く反応がない。綱吉はそれを聞くなり足早に談話室を出た
「俺も行くぞ」
後ろから固い表情のリボーンがついて来るが、綱吉は返事も無しに獄寺の用意した車に乗り込みヴァリアーへ向かった