□30話目
1ページ/5ページ



−ボンゴレ本部談話室−


「「「………」」」


「……遅いな…」


同盟ファミリーとの定期会合の間ヴァリアーのところに預けていた由衣が帰って来ない

「ああもう、せっかく由衣の好みそうな匂袋を買ってきたというのに、本人がいなければ意味がないじゃないですか!!」

イライラしたように骸が言う

「はぁ!?おいてめえ、いつの間にんな物買ってやがった!?」

「骸様…昨日の会食いなかった…」

「ちょっ、クローム!!」

「ワォ!仕事サボってお土産買いに行ったの?死ね」

「お前が死ね」


由衣に会えないイライラで今にもケンカが始まりそうな室内
リボーンは一つため息を吐いて綱吉を見た

「おい、コイツらを黙らせ……ツナ?」

綱吉の様子がおかしい。眉間に皺がより、変にソワソワしている


「どうした?」

「リボーン…なんだか落ち着かないんだ…何か…嫌な予感がする」

 
綱吉の言葉に先ほどまでの口論がピタリと静まる

「沢田、俺がルッスーリアに電話をしてみよう。まだあちらを出ていないという事もあり得る」

「うん。お願いします」


了平が電話をかけている間も、綱吉の心は落ち着かない


「…沢田、由衣は既にあちらを出たそうだ。時間的にはとっくにこちらについていてもいい頃だ」

「「「!!」」」


「…まさか」

綱吉の先ほどの言葉と、了平の言葉に皆が顔をしかめる


「隼人、由衣を迎えに行かせた運転手と連絡とってみて。それと車の用意」

「はい」


皆の間に緊張感が走る

「十代目!運転手と連絡がつきません!」

本部からの連絡は運転中でも必ず応える決まりなのに、全く反応がない。綱吉はそれを聞くなり足早に談話室を出た


「俺も行くぞ」

後ろから固い表情のリボーンがついて来るが、綱吉は返事も無しに獄寺の用意した車に乗り込みヴァリアーへ向かった


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ