□32話目
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数日後。由衣は中庭の木の根元で本を読んでいた

「よお!」
「こんにちは」

『コロネロさん、スカルさん。こんにちは』


本を閉じてを見上げると、二人の顔が曇った

「その絆創膏は…」

『なんでもないですよ〜。ちょっと転んじゃって』

あははと笑う由衣の額をスカルがそっと撫でる


「誤魔化さないでください。全部リボーン先輩に聞きましたから…怖かったですね」

『もう痛くないですから』


にこりと笑う由衣にスカルも微笑み返した

「見つめあってんじゃねぇコラ!!」
ドガッ
「痛っ!!ちょ…なんで蹴るんですか!?」

「ムカついたからだぜ」

『でも結構良いの入りましたね』

「由衣さん……」


普通に感心する由衣になんかもう泣きたくなってくるスカル。コロネロはプククと笑っている


『ところで今日は何か用があったんですか?』

「あ、そうだった。俺達、由衣さんをマフィアランドに誘おうと思ってきたんですよ」
 
『マフィア…ランド…?』

「マフィアランドはな、警察の目を気にせず寛ぐ為のリゾートアイランドだぜコラ」

『…へぇ…(私…警察官なんだけど…)』


コロネロの説明に明らかに乗り気じゃない由衣


『有難いんですけど、私、その…もうマフィア関係は…』

「大丈夫だぜ!お前の為に完全にボンゴレ以外のファミリーは出入りできねぇようにするからな!コラ!」


それでもまだ微妙そうな顔をする由衣にスカルが言う


「言うなって言われたんですけど、ツナ達の提案なんです」

『沢田さん達の?』

「いろいろあったし、少しここを離れて気分転換にって」

『…また…気を使わせてしまったみたいですね…』

「そう思うなら、思い切り楽しんでるところ見せて安心させてやれ!コラ」

『……そう、ですね。はい。じゃあ行きます!!いつ出発ですか?』

「「今」」




『今!!?』


 
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