□46話目
1ページ/5ページ



『入江さん、おはようございます』

「おはようございます。……って、白蘭さんは朝からなんでそんなに疲れてるんですか?」

「聞かないで、正チャン…」


疲れ切った様子の白蘭に首を傾げつつ、由衣を席に座らせた


「由衣さん、明日帰っちゃうんですね」

『はい』

「寂しいなぁ。もっと居ればいいのに」

子供のように口を尖らせる白蘭に、小さく笑う


『沢田さん達が迎えに来ますから』

「シンデレラは12時に帰らなきゃって?」

『…なんか本当に12時きっかりに迎えに来そうだからやめてください…』

「……だね」


そう言って三人であははと笑った





『ユニさん』

「由衣、いらっしゃい」


笑顔で由衣を迎える。
由衣も笑顔を返してユニの隣に座った

『あの、ユニさん』

「何?」
 
『私、ユニさんに差し上げたい物があって』

そう言って、後ろ手に持っていた箱を差し出す。
中にはいろんな形のクッキーが入っていた

『今朝、ここに来る前に作ったんです。親切にしてくださったお礼に、と思って…』

「美味しそう…食べていい?」

『是非』

「……美味しい。ありがとう、由衣」


由衣はそれを聞いて嬉しそうに笑った

『ところで、今日はγさん達はいないんですか?』

「ええ。今日は自分達の隊の部屋にいると思うわ」

『そうですか。残念です』

「呼ぼうかしら?」

『そんなっ!!皆さんお忙しいのだから私なんかの為にお手間はかけられません!!』


慌ててそう言う由衣に、ユニはそう…と少し寂しそうに呟いた


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ