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□41話目
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ユニに別れを告げ、先程のようにγらに案内されてホワイトスペルとの境に行くと、アフロヘアーでスタイルのいい女が待っていた。
「妖花か?なんでこんなところに…」
「入江とその部下は忙しいみたいでねぇ。アタイが迎えに寄越されたって訳さ」
由衣はγと女の会話を大人しく聞いている。
するとγにそっと背を押された。
「俺は部屋までは分からねぇ。ここからはソイツに連れてって貰いな」
『はい。ありがとうございましたγさん、太猿さん、野猿さん』
由衣がペコリと頭を下げると、それぞれ頭を撫でたり手を振ったりしてブラック側に戻った。
「噂通り可愛らしいお嬢ちゃんだねぇ。アタイはアイリス・ヘプバーン」
『近藤由衣です。アイリスさんこそ、とってもお綺麗ですよ』
由衣がにこりと笑いながら言うと、アイリスも微笑み返して礼を言った。
「じゃあ行こうかね」
『はい。…って、アイリスさん?部屋はそっちじゃないと思ったんですけど…』
自分の記憶と別の方向に歩き出すアイリスに慌ててそう言う。
「いんや、こっちだよ。白蘭の部屋に連れてくるように言われたからねぇ」
『ああ、白蘭さんの部屋に行くんですか』
それを聞いて納得した由衣は、大人しくアイリスに案内されるまま白蘭の部屋に向かった。
しばらくすると白蘭の部屋の前についた。
「お帰り由衣チャン♪アイリスもご苦労様だったね」
『きゃあ!?』
部屋に入るなり飛び付いてきた白蘭に小さく悲鳴を上げる。
アイリスと、室内にいたレオナルドが直ぐに白蘭を引き剥がした。
「じゃあ、アタイの仕事はここまでだ。また会えるといいね」
『はい。ありがとうございました!!』
部屋を出るアイリスに手を振って見送る。
すると白蘭が後ろから抱きついてきた。
「ふふ、由衣チャンが残ってくれて嬉しいよ。あ、マシマロ食べよ!座って座って」
『あ、はい(マシマロ?)』
白蘭に促されてソファに座ると、レオナルドが紅茶を持ってきた。
『ありがとうございます』
にこりと微笑み礼を述べると顔を赤くした。