□53話目
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雲雀が乱心した

突然の由衣の言葉に反応を返せないでいると、軽いノックの後部屋のドアが開いた。
そこから現れた人物の顔を見て、一同は納得する


「久しぶりですね。リボーン」

「風だったのか…」


カンフー服に身を包み、髪を細い三つ編みにした男は雲雀恭弥そっくりの顔で微笑んだ。
由衣はそれを見て『ひぃっ』と声を漏らす


「由衣、こいつは雲雀じゃねーぞ」

怯える由衣の頭にポンと手を置くと、綱吉にすがりついたままの状態で前に押し出す


「君が由衣ですね。驚かせてすみません」

『……っ』

「由衣ちゃん」


警戒心の強い小動物のごとくビクッと肩を震わせる由衣を安心させるように綱吉が声を掛ける

「大丈夫だから、ね?」

『……』


綱吉と風の顔を見比べる。
おずおずと綱吉の腕から離れ、そーっと頭を下げた


『は、初めまして…近藤由衣、と申します…』

「…クスッ…風です」

微笑む風に、由衣はまた怯えた



『ど…どうぞ…』

「ありがとうございます」

びくびくしながら紅茶を出す由衣を見て、綱吉は笑いをこらえられない
 
『なんで笑ってるんですか…』

「だって、由衣ちゃん…可愛いから…」

『なっ!///』


由衣は顔を赤くしてリボーンの隣に座った

 
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